第2章 振興の基本方向 2 基本的姿勢

 官と民、国と地方との役割の変化に伴い、沖縄振興策の推進に当たっても、県民と行政が連携し、英知を結集していくことがこれまで以上に求められる。このような多様な主体の参加を前提に、それぞれが、参画と責任、選択と集中、連携と交流といった基本的姿勢に立って、果敢な取組を行うものとする。

(1) 参画と責任

 沖縄振興に向けては、参画と責任を基調に、国、県、市町村及び民間部門の役割分担を明確にしたうえで、一体となって取り組んでいく必要がある。

 このうち、国は基幹的な基盤の整備や国家的見地からの施策展開と、県をはじめとする地方の主体的な取組に対する支援を行うものであるが、その際には、沖縄の抱える特殊事情等に配慮するとともに、今後沖縄の進むべき方向性や担うべき役割を見極めて適切に対応していくことが重要である。

 また、自立型経済を構築していくためには、何よりも沖縄の産業界や県民を中心とする主体的かつ責任ある取組によって、自ら活路を開いていく姿勢が不可欠であり、国及び県は、その環境整備を積極的に推進する必要がある。

 地域づくりは、自主性や主体性の発揮がその成功の鍵である。地域住民をはじめ民間企業やNPO等の地域づくりへの積極的参加を促し、行政とのパートナーシップを築き、施策実施の効果を高めていく必要がある。

 また、政策の効果や効率を高めるうえで、行政機関が行う政策の評価に関する法律、政策評価に関する基本方針(平成13年12月28日閣議決定)等の内容を踏まえ、事業評価等の政策評価を行うことが重要であり、その際には、対象とする政策の特性を踏まえつつ、できる限り政策効果を定量的に把握することができる手法を用いる必要がある。

(2) 選択と集中

 これからの沖縄振興は、中長期的視野に立った施策、事業の選択と資源の集中によって、効果を発揮し得るものである。

 特に、産業経済の分野に関しては、企業や団体が、その置かれている現状と課題を把握し、時代潮流や地域特性を踏まえた沖縄の可能性を見極めながら、方針を選択し、人材や資金など限られた資源を集中していく姿勢が求められる。国、県など行政においても、産業界の取組に対応して、施策、事業の費用対効果等を踏まえた政策評価の観点が、ますます重要となる。

 また、厳しい経済環境下で、活力ある地域づくりを進めるためには、効率と衡平の調和を図りつつ、参画する多様な主体の調整・合意を図りながら、地域の将来を見据えて優先すべき課題を選択し、集中的な取組を行う必要がある。

(3) 連携と交流

 広域的なネットワーク化が求められている時代において、沖縄の優位性をさらに高めるため、県内外、産業間、産学官、地域間等、様々な分野において多様な連携と交流を重層的に進める。

 特に沖縄の外との連携と交流が重要である。我が国ひいてはアジア・太平洋地域の発展に寄与する地域の形成に向けては、南の海洋連携軸構想をはじめとする他府県との様々な分野での幅広い連携と交流に加え、アジア・太平洋地域との連携と交流を深める必要がある。

 産業面については、観光・リゾート産業を中心に、農林水産業、伝統工芸産業、健康食品産業等の製造業、健康関連の産業、文化、スポーツ関連産業等、多くの産業とが関連する様々な形態での連携と交流が重要となる。

 産学官の連携と交流を深め、地域の資源を活用し、新たな産業創出を促進し、地域産業の活性化を図ることも重要である。

 また、地域間の連携と交流を通じた新たな機能分担、相互補完により、地域の人材と資源を有効に活用し、その自立性を高め、個性あふれる地域づくりが求められている。