運輸部の紹介
運輸部は、国土交通省の各地方にある運輸局が所掌する業務を実施する組織として設けられています。運輸部では、県民生活に欠かすことのできない交通機関の輸送力とその安全の確保を図るため、船舶、バス、タクシー、モノレール、トラック等による運送事業についての許認可及び指導監督等を行うとともに、必要な助成をし、船舶及び自動車、モノレールの安全、交通公害の防止等を図るための検査、登録業務を行っています。さらに、運輸交通と関連の深い観光関連事業についても担当しています。
これらの業務を円滑に実施するため、運輸部には、海事振興調整官、国際観光調整官、企画室、総務運航課、船舶船員課、陸上交通課、監査指導課、車両安全課、海事保安・事故対策調整官、外国船舶監督官、運航労務監理官、海事技術専門官及び海技試験官が置かれています。
また、陸運関係の出先機関として陸運事務所が浦添市に、海運及び陸運関係の出先機関として運輸事務所が宮古及び八重山にそれぞれ置かれています。
企画室
● 公共交通・交通環境の整備及び改善を推進しています。
沖縄県における地域交通は、都市部での路面交通機能の低下や過疎地での公共交通の衰退、バス事業の経営悪化等の問題があり、また、平成15年8月に開業したモノレールとの連携による新しい交通体系の構築が課題となっています。
一方、近年における地球環境問題に対する認識の高まり、少子高齢化、情報化などの進展により地域の公共交通を取り巻く環境やその使命をめぐって新たな状況が生じているところです。
このようなことから少子高齢化や地球環境問題等21世紀的な課題も含めた公共交通をめぐる諸問題に的確に対処し、住み良い地域社会の基盤を形成していくため公共交通利用促進等の各種施策を行っています
● 観光の振興に取り組んでいます。
沖縄の観光・リゾート産業は、県のリーディング産業と位置づけられており、入域観光客も着実に増加していることから、新しい観光資源の開発や観光施設の整備、観光に関する交通アクセスの改善といった各種の観光振興方策の調査・企画業務を行っています。このほか、観光関連産業の健全な発展を図るために、県内の一般旅行業者、政府登録ホテル・旅館に対する指導・育成を行っています。
総務運航課
● 部の仕事に関する文書、人事、会計などの総合調整を行っています。
● 一般旅客定期・不定期航路事業の許認可、指導監督を行っています。
旅客船(旅客定員13名以上の船舶)により一定の航路において一般の旅客を公表されたダイヤに従って運送する一般旅客定期航路事業、旅客船により不定期に旅客を運送する旅客不定期航路事業の許認可及び指導監督を行っています。
一般旅客定期航路事業は本土航路と県内離島航路に大別でき、本土航路は2事業者3航路、離島航路は22事業者22航路(離島航路図参照)に就航しており、旅客不定期航路事業は臨海型の観光施設でレジャーボートとして多く利用されています。
● 離島航路事業の航路維持の助成を行っています。
沖縄本島、宮古島、石垣島とその周辺離島間を結ぶ県内離島航路は、離島の人々の生活航路であり住民の足として生活必需物資の輸送手段として欠かせないものとなっていますが、人口の過疎化や航空路との競合等により厳しい経営を余儀なくされており、これらの事業者に対し航路維持のため助成及び指導を行っています。
● 内航海運業の許認可及び指導監督を行っています。
貨物を運送する内航海運業の健全な発達及び改善のため指導監督を行っています。
● 港湾運送事業の免許・認可及び指導監督を行っています。
県内の指定された港湾(那覇、運天、平良、石垣)において、円滑な荷役を確保するため港湾運送事業の免許、認可及び指導監督を行うとともに、事業に関する統計調査などを行っています。
● 倉庫業の登録及び指導監督を行っています。
県民生活に欠くことのできない重要な物資を取扱う倉庫業(普通倉庫、冷蔵倉庫)の登録等を行い、倉庫業の適正な運営を確保するため指導監督を行っています。
船舶船員課
● 船舶の登録、検査の仕事を行っています。
総トン数20トン以上の船舶の新規登録及び変更登録等を行い、船舶国籍証書を交付しています。
また、船舶の安全性を確保するために一定の期間毎に検査する定期検査と中間検査を行う他、臨時検査等を行っています。
● 造船業の許可、小型船造船業の登録及び 指導監督を行っています。
造船業の許可、小型船造船業の登録を行うとともに、技術の向上、事業の円滑な運営を図るため、指導監督を行っています。
● 小型船舶の国籍証明書の交付、船体識別番号に関する業務を行っています。
総トン数20トン未満の小型船舶の国際航海に必要な国籍証明書の交付を行っています。また、小型船舶の船体識別番号の打刻の届出と塗抹許可等を行っています。
● プレジャーボートの振興及び適正な利用の促進を行っています。
「プレジャーボート電話相談窓口」による情報提供、利用水域の確保や環境整備のための関係者との連絡・調整、FRP廃船リサイクルの推進に向けた基礎情報の収集及び自治体等との連絡・調整を行っています。
● 船員の労働条件の改善、保護育成を行っています。
船員の労働条件の向上、保護育成、船内環境の整備充実及び海上労働災害疾病の防止対策などを講ずるとともに、船員の雇入や船員手帳の交付等に関する業務を行っています。
● 船員の職業紹介、失業保険金等の支給業務を行っています。
船員の雇用安定・促進を図るため、職業紹介及び求人開拓を行うとともに、失業船員への失業保険金等の支給業務を行っています。
● 海技士国家試験を実施しています。
船舶職員として船舶に乗り組む者に免許を与えるための海技士国家試験を年6回(定期試験4回、臨時試験2回)実施しています。また、免許取得後の海技免状及び小型船舶操縦免許証の交付、再交付、訂正及び更新などの業務を行っています。
● 外国船舶の船主責任保険(P&I保険)の検査を行っています。
本邦へ入港する100t以上の外国船舶のP&I保険について、事前通報により加入の有無を検査しています。
● 外国船舶の監督(PSC(ポート・ステート・コントロール))業務を行っています。
旗国(船舶の登録国)による監督を補完する立場から寄港国(外国船舶の入港を許可した国)が外国船舶に対して、国際条約を適正に守っているかどうか、直接、その船内に立ち入って監督を行っています。
陸上交通課
● バス事業、タクシー事業等の許認可を行っています。
道路運送法その他関係法令に基づき、乗合バス事業、貸切バス事業、タクシー事業、ハイヤー事業等の旅客自動車運送事業の許認可と事業の振興を行っています。
● モノレール事業の許認可、監査、指導を行っています。
軌道法その他関係法令に基づき、モノレール事業の許認可、監査・指導と事業の振興を行っています。
● トラック事業、貨物利用運送事業の許認可を行っています。
貨物自動車運送事業法、貨物利用運送事業法その他関係法令に基づき、トラック事業、貨物利用運送事業の許認可と事業の振興を行っています。
● 政府の自動車損害賠償保障事業の業務を行っています。
無保険車の事故やひき逃げ事故(事故責任者不明)の場合には事故責任者のみによっては必ずしも被害者が救済されません。このため、これらの場合に被害者を救済する政府の自動車損害賠償保障事業の業務を行っています。
監査指導課
● 自動車運送事業の指導監督を行っています。
バス、タクシー、トラックといった自動車運送事業者に対し輸送秩序の確立、利用者の利益保護、輸送の安全性の確保、社会的要請への的確な対応を図るため、監査及び改善指導、行政処分等を行っています。
● バスターミナル事業の指導監督を行っています。
路線バスの自動車ターミナル事業者に対し利用者の利便性の向上、社会的要請への的確な対応を図るため、監査及び改善指導を行っています。
● 貨物の荷主への指導を行っています。
トラック事業者による違反行為が荷主の指示によって行われた場合、荷主に対し違反行為に係る勧告を行う等の指導を行っています。
● 貨物利用運送事業の指導監督を行っています。
荷主と契約しトラック事業者を利用して運送を行う貨物利用運送事業者に対し、利用者の利益保護、社会的要請への的確な対応を図るため監査及び改善指導を行っています。
● 地方貨物自動車運送適正化事業実施機関の指定及び監督を行っています。
トラック事業者に対し輸送の安全、法の遵守について指導を行う貨物自動車適正化事業実施機関の指定を行い、適正化事業の公正、着実な実施に関する監督を行っています。
● 自動車事故報告による事故状況の把握を行っています。
自動車事故報告規則に基づいて、重大事故の事故状況の把握に努め、必要があると認められるときは事故防止対策の周知等を行っています。
● 運行管理者に関する事務処理を行っています。
事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務を行う運行管理者の選任に関する必要な事項の指導、運行管理者資格者証の交付に関する事務処理を行っています。
車両安全課
● 鉄道事業者等に対する指導・監督を行っています。
鉄道・軌道事業者に対し、安全な輸送及び安定的な輸送を確保するよう指導・監督を行っています。
● 自動車の基準緩和の認定を行っています。
自動車の構造及び使用の態様が特殊であること、かつ保安上及び公害防止上支障がない自動車について、保安基準緩和認定制度を適用し、車両に対して保安基準の一部の規定を緩和しています。
● 自動車整備工場の指導・監督を行っています。
自動車分解整備事業の認証申請及び指定自動車整備工場(通称・民間車検場)の指定申請に係る審査及び工場の指導・監督を行っています。
● 整備工場の発達改善・近代化について推進を行っています。
自動車整備事業の発達改善・近代化を推進、指導を行うとともにこれらの事業の組合設立認可申請に関する審査及び指導監督を行っています。
● 自動車整備士技能検定試験を行っています。
自動車整備技術の向上を図るため、自動車整備士技能検定試験を実施しています。また、自動車整備士の養成施設(試験の一部が免除される)の指定に関する審査及び指導監督を行っています。
● 自動車の点検整備等について啓蒙活動を行っています。
自動車使用者(運送事業者含む)に対し、点検整備の適正な実施についての啓蒙活動を行っています。
また、法令で定める台数以上の自動車を保有する自動車使用者に対し、整備管理者の選任等に関する指導監督を行い、これら整備管理者に対してその職務に関する研修を実施しています。
● 自動車の不正改造の禁止について啓蒙活動を行っています。
道路交通の秩序を乱す行為、または大気汚染、騒音等による環境悪化の要因ともなっている不正改造車を排除すべく、啓蒙活動を行うとともに「不正改造110番」を設置して情報を収集しています。
陸運事務所
● 各種の許認可業務を行っています。
バス、タクシー、ハイヤー、トラック事業などの認可、自家用自動車によるレンタカー事業、自家用自動車による有償運送の許可並びに土砂等運搬大型自動車(ダンプカー)の使用届の受理等輸送秩序の確立に関する指導監督を行っています。
● 自動車の登録を行っています。
自動車は運行する前に国への登録が義務づけられており、登録には登録されていない自動車を登録する新規登録、所有者の住所、エンジン型式などの変更が生じたときに行う変更登録、譲渡による所有者を変更したときに行う移転登録、一時的に自動車の使用をやめたいとき又は解体などにより廃車にしたときに行う抹消登録などがあり、これらの登録業務を行っています。
● 自動車整備事業に関する業務を行っています。
自動車分解整備事業の認証、指定自動車整備事業の指定に関する指導監督を行うとともに、申請書、届出書の受理並びに自動車運送事業の整備管理者及び運行管理者に関する届出書の受理、自動車整備士技能検定試験等に関する業務を行うほか、ユーザーに対する点検整備推進運動や不正改造車排除運動などのキャンペーン等を実施しています。
● 自動車検査に関する業務を行っています。
自動車は構造及び装置が安全で運行に十分耐えるとともに有害な排出ガスや騒音などの発生が少ないことが要求されており、これらを確保するために国が安全、環境に関する客観的な基準(保安基準)を設け、個々の自動車がこの基準に適合することを確認するのが「自動車検査」です。当該業務については独立行政法人自動車技術総合機構沖縄事務所が行っています。
宮古運輸事務所
● 沖縄総合事務局運輸部の出先機関として、総務運航課及び船舶船員課の所掌事務の一部を分掌し、並びに自動車の登録・検査事務を所掌しており、管轄区域は宮古島市、多良間村の宮古地区全体を所管しています。
八重山運輸事務所
● 沖縄総合事務局運輸部の出先機関として、主として総務運航課及び船舶船員課の所掌事務の一部を分掌し、並びに自動車の登録・検査事務を所掌しており、管轄区域は石垣市、竹富町及び与那国町の八重山地区全体を所管しています。